プラネット社はテスト量を増やし ユーザーエクスペリエンスを改善

プラネット社は、丸紅情報システムズ社の支援を得て、主力製品であるPOS アプリ ケーションのテストの実行を、Eggplant によって自動化、改善することに成功し ました。

略歴

 1983 年の創業以来、プラネット社は流通小売店に対して IT ソリューションとトータルサービスを提供してきま した。同社の主力製品は、自社開発の POS システム「 ATEMS」です。スポーツ、雑貨、アパレル、飲食業、およ びその他の専門店向けの同製品はクラウドサービスでの提供が基本となります。プラネット社は、 Eggplant の 日本におけるビジネスパートナーである丸紅情報システムズ社と協調して、プラネット社の製品およびサービスを強化するテクノロジーを特定し導入しています。

「当社のデータセンターで 24 時間 365 日のデータ処理サービスとヘルプデスクサポートを提供しています。システムだけでなく、日々の運用も含めたワンストップサービスが当社の強みです。お客様は、資産としてシステムを所有することなく、店舗運営や経営管理のためにビジネスインテリジェンスツールを利用したデータ分析など様々なサービスを利用できます」とプラネット社のシステムソリューション事業本部 管掌取締役 鹿山貴弘氏

は話します。

 IT 技術の進歩や社会の変化に応じて、 POS システムは進化してきています。 POS 専用機、タブレット PC および端末の数 も増えています。また 2020 年東京オリンピック開催に向けて、企業はクレジットカード、電子マネー、セルフ会計など決 済手段の多様化や、免税および多言語化への対応も求められています。

「リモートで接続してテストを行うという点が画期的でした。」

――プラネット社 三木規史氏

POS システムの品質は店舗の信用に直結する

店員をサポートするPOS システムは、商品バーコードを読み取り、自動的に合計金額を算出し、支払金額を買物客に知らせ ます。買物客と金銭のやりとりを行う店頭業務ではミスが許されません。万が一、システムトラブルが起きればビジネスの 機会損失のみならず信用失墜につながりかねません。安定稼働のために品質を追求していく中で、避けて通れないリスクが あります。法制度対応や機能追加などのバージョンアップは常に品質の担保を求められます。

「当社では3 カ月に1 回、バージョンアップを行うケースもあります。システム改修において大事な観点は、改修した機能 はもちろん、それ以外のどこかに影響がでていないか、という点です」とシステムソリューション事業本部 製品管理本部 本

部長 三木規史氏は話します。

近年では、オムニチャネル(実店舗とオンラインショップの間の垣根を取り払った販売戦略)やEC(エレクトロニックコマー ス、電子商取引)との連携も欠かせません。「ATEMS」は同社のクラウド上で他社システムと連携し付加価値の高いサービス

を提供できる点も強みです。

「例えば、実店舗とオンラインショップの購入履歴や購入ポイントを一元管理することでリアルとバーチャルの両面での販 売促進につなげることができます。またクラウド上で蓄積された小売店の顧客情報をメーカーにフィードバックする取り 組みも進めています。流通業の川下と川上の間の架け橋の役割を果たしていければと考えています。」(鹿山氏)

POS システムが複雑化する中、バージョンアップ時の品質を支えるテストの重要性が高まる一方で、作業負荷の増大は深刻 な課題となっています。同社は品質と効率の両面を向上するべく最初のテスト自動化ツールを導入しましたが、期待したほ どの効果はなく、消費税率引き上げへの対応で自動化できたのは1 割に過ぎませんでした。

人海戦術の限界とテスト自動化の必要性を痛感

2014 年、消費税率が5% から8% に変わりました。17 年ぶりの引き上げとなる1 年前の2013 年から同社は「ATEMS」の 消費税率変更への対応を開始しました。同製品の導入企業の約8 割がカスタマイズを行っています。カスタマイズした分 だけシステム改修は発生しますが、同社はお客様に寄り添ってつくりあげることにこだわりを持っています。「専門店ごと に扱っている商品や使いたい機能、販売戦略などが異なっており、それぞれのニーズにしっかりと応えていくことでお客様 のビジネスに貢献していきたい。」(鹿山氏)2014 年4 月1 日、日付が変わる瞬間にATEMS 導入企業200 社、店舗数350 店舗のPOS 4,500 台すべてが一斉に正しく切り替わらなければなりません。準備期間の中で4 カ月という時間をかけ、カスタマイズしたそれぞれのシステムに対し改 修による影響範囲を調べ、社内に本番相当の環境を用意しテストを実施しました。

「一発勝負で、なおかつ失敗できないことから、限られた時間の中でテストを手厚く行うことが必要でした。

事前に導入していたテスト自動化ツールに期待していたのですが、自動化できたのは1 割程で、残りの9 割は人手で行いました。

」(三木氏)既存のテスト自動化ツールは、テスト対象とする端末(POS 専用機など)にソフトウェアをインストールするため利用に制 限がありました。例えば、システムのバージョンアップ試験では端末の再起動を伴うケースもありますが、テストツールも一緒に再起動されてしまうためテストが途切れてしまい一気通貫のテストができません。再起動後の動作確認までがテスト範囲となるためです。

人海戦術で消費税率変更への対応は乗り切ったものの、テスト自動化の必要性を痛感した三木氏は真剣に製品を探し続け、2016 年、ついに理想の製品と出会いました。Eggplant は従来のテスト自動化ツールとは一線を画すものでした。

「時代のニーズに応えながら品質を高めていくためにEggplant は今や欠かせない存在

です。」

――プラネット社 鹿山貴弘氏

リモート接続により本番に近い環境でのテストを実現

テーブルの上にはケーブルで結ばれた2 台のPC が並んでいます。1 台はテストの管理用PC、もう1 台がPOS 専用機に見 立てたPC です。Eggplant を使ったATEMS のテストのデモが始まりました。管理用PC の画面にはプログラムのコードが 流れていきます。それに合わせてもう1 台のPC では画面上で自動的に操作が進みます。Eggplant はリモートから対象の 端末を操作し、画像認識によりテストを行うため端末にソフトウェアはインストールされていません。1 台のPC が再起動 状態となっても、管理用PC は動き続けていました。再起動から立ち上がったところでテストは終了しました。

「リモートで接続してテストを行うという点が画期的でした」と三木氏は話します。「POS 専用機はPC のように様々なソフ トウェアのインストールを前提としていません。POS のアプリケーションだけが動いている状態でテストを行いたかった のですが、これまではできませんでした。より本番に近い環境で実施できるということは非常に大きなメリットがあります。

また単体試験レベルだけでなく総合試験フェーズにも対応できると気づいたときは衝撃的でした」Eggplant を利用することで、例えばPOS で売上情報の入力を行い、接続先を本部PC に切り替えて売上げが正しく上がってきているかどうかを確認するといった一連のプロセスの自動化が可能となります。

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「テストに関する一通りのシナリオをすべて自動化できるのではないかなど、アイデアもどんどん広がっています。またソ フトウェアをインストールしないため管理PC やPOS 端末のOS やアプリケーションに依存しない点も活用シーンの拡大 につながりますね。」(三木氏)

昼間は人が中心、夜間は自動化で密度の高いテストを実現

2016 年にEggplant 導入後、消費税変更と同じくらい大規模な改修作業が発生しましたが、6 人月(1 人月:1 人が1 カ月 作業すること)分のテスト作業の自動化を実現できました。作業が早く終わることを目指しているわけではないと三木氏は 強調します。「テスト担当者がテストを行いながらも専門性の高い能力を発揮できるテストと、回帰試験など繰り返し行う

操作など自動化に適した部分との切り分けができました。昼間は人が作業を行い、夜間はEggplant に交代する。同じ期間

でも従来よりも密度の高いテストが行えるようになりました。」テストをスムーズに進めるためにはサポートも重要なポイントとなります。「海外の製品を利用した際、問い合わせをしてから回答が返ってくるまでにたいへんな時間がかかり、困った経験がありました。(Eggplant の日本におけるパートナーで

ある)丸紅情報システムズさんには、問い合わせに2 営業日で回答していただいており、とても助かっています。」(三木氏)開発の意識も変わってきました。開発したら夜間にテストを行い、翌朝にはその結果を反映し改善します。この好循環な開 発サイクルは開発品質の向上とともに、手戻りが少なくなることから生産性の向上にもつながっていきます。Eggplant を 夜間に実行することで、POS 専用機が正しく動作しているか、エラーは発生していないかを確認することが可能になり、結 果的に高品質の製品を確実にお客様へ提供できます。

Eggplant は誰でも簡単に使いこなすことができるため、テスト利用以外にも活用範囲が広げられます。開発者がWindows 上でのシステム環境構築の自動化に利用できないか検討しているといいます。

ATEMS のビジネスは、システムを提供して終わりではなく、そこから始まります。「時代のニーズに応えながら品質を高め ていくためにEggplant は今や欠かせない存在です。私たちは、これからもより良い製品とサービスの提供を通じてお客様 とともに歩み、成長していきます。」(鹿山氏)

「丸紅情報システムズさんには、問い合わせに2 営業日で回答していただいており、

とても助かっています。」

――プラネット社 三木規史氏